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シリーズコラム「見えないものに価値がある」

雅叙園ネイチャー・ウオッチング

2013-11-05

目黒雅叙園の中には自然がある。
訪れた誰もが目を見張るのは大きな滝と池。

「なんだ、それは人間が作った人工のものでしょ」という
声も聞こえてきそうだ。
いやいや、実はここにいくつもの自然が息づいているのだ。

しばしば、大きな鳥が飛んでくる。
少々厳めしい風体をしたゴイサギだ。
でも、「ああ、こんなところでバードウオッチングが
できるなんていいなぁ」などと、うかうかしてはいられない。

スタッフにとっては、これが曲者。
池の中をじっと見つめていたと思ったら、
パッとくわえたのはコイ!
どう考えても飲み込めないであろうと思えるほどの大物が
クチバシでバタバタともがいている。

ゴイサギだって餌を取らなきゃ生きていけない。
しかし、ほっておくと池のコイは全滅してしまう。

サギの姿を見かけると、慌ててベルの人たちが追い払いに走る。
両手をパンッと打ち鳴らすと飛んで行く。
ザリガニやモグラやカエルもいる。
ネコやカラスもやってくる。
ただ、ヘビは、お客様を怖がらせてしまうといけないので、
見つけると直ちに捕まえる。

そして、造園管理をお願いしている庭師さんにお願いし、
ヘビにとって安全な園外の場所へ逃がしてもらうのだという。
そんな目黒雅叙園の庭園を眺めていて、ふと疑問に思ったことがある。
「自然」なのに「不自然」なのだ。
何がかというと・・・枯葉がほとんど落ちていないのだ。
うっそうとまではいかないが、かなりの木々に囲まれている。
晩秋でなくとも、葉っぱが風に吹かれて落ちないわけがない。

ベルのKさんに尋ねると、照れつつも教えてくれた。
「はい。私たちの誰かが四六時中拾っていますから。
大袈裟ですが、勤務時間のほとんどが掃除と言ってもいいくらいに」。
なるほど、どうりで。見えないところでキレイにしている人がいたのだ。

「掃除」。見えないものに価値がある。