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シリーズコラム「見えないものに価値がある」

感謝の気持ちを伝える日

2011-03-07

目黒雅叙園のウエディングプランナー・Eさんは、挙式の打合せの際に
新郎新婦からこんな相談を受けた。


「両親に、今まで育ててくれた感謝の気持ちをみんなの前で伝えたい。
何か良いアイデアはないでしょうか」と。

 

披露宴のエンディングに、新婦がご両親に対して感謝の手紙を読む。
その時、新郎も一緒に手紙を読んだらどうでしょう、と提案。
ところが、新郎が「それは勘弁してください」と言う。
とても涙もろいので、恥ずかしいけれど間違いなく自分の方が泣いて
しまうからと言われた。
いろいろ話をするうちに、ふたりの共通の趣味が音楽であること
から、「歌のプレゼント」をすることにした。

 

最初は、ご両親へのプレゼントのつもりだったが、参列してくださる
皆さんへも感謝の心を込めて歌おうということになった。ところが、
さらなる問題が…。
選曲が難しい。老若男女、誰もが知っていて誰もに愛されている曲で
なければならない。なかなか決まらず、次回の打合せまでの宿題
となった。

 

そんな折、Eさんがたまたまテレビを見ていたら、松田聖子さんが画面
に現れた。
「これだ!」と思い、ふたりに「赤いスイートピー」はいかがですか?
と提案。「いいですねぇ」と笑顔で即断。カラオケでの練習が始まった。

 

当日、ふたりは心をこめて歌った。おふたりのご両親は目頭を熱くされた。
さらに、参列者のみなさんも一緒に口ずさみ、会場は温かな空気に包まれた
という。

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以前、敬虔なクリスチャンである友人から、こんな質問をされたことがある。
「誕生日って何の日か知ってるかい?」と。

 

戸惑っていると、「誕生日というのはね、その日まで育ててくれた両親、そして

周りの人たちに感謝する日なんだよ」と言われた。


ドキッとした。
幼い頃から、誕生日といえば、プレゼントをもらいケーキでお祝いしてもら
う日だと思い込んでいたからだ。

 

結婚式もしかり。単に祝ってもらうのではなく、感謝の気持ちを伝えたいと
いう、このおふたりに頭の下がる思いがした。

 

「心のこもった歌」。見えないものに価値がある。